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物流を制する者は、商流を制する。商流を制する者は小売を制する。PARTⅠ~INCOTERMS~

カテゴリ:知識

2017/01/30

皆さん、調子はどうですか?

新年明けたと思ったら、もうすぐ2月ですね。
中華圏は旧正月まっただ中、今年は訪日される外国人の方は例年と比べ少なそうですね。

さて、今回の「俺のコンテナ」は タイトル「物流を制する者は小売りを制する」PARTⅠ.です。

小売。特に商品単価が安い者、食品、お菓子や日曜雑貨などは、物流費が大きく商品単価(利益)に影響していきます。

物流費だけではなく、商機にあったベストのタイミングを逃さない適切なディストリビューション(配送)は、小売りの根幹を成す、重要なポジションとなっております。

まずは、輸出者の観点(商品を海外に売りたい)から、この問題にアプローチしてみましょう。

販売する商品のターゲット(売りたい市場)により、価格戦略はそれぞれ変わってきますが、まずは、例として食品等を海外に販売する場合の物流の重要性について、私の経験も踏まえて考えていきましょう。

仕事柄、いろいろなお客様よりご相談をお受けすることがあります。
お酒を輸出したい、農産物などの一次産品を輸出したい、加工食品を輸出したい等々。

まず、初めて取引が決定した場合、いきなり最初から大量の物量(コンテナ単位)で、発注依頼を受けることは極稀なことだと思います。

当然、初めはサンプル程度の量や、小ロットの物量からスタートすることがほとんどです。

ただ、そこでまず最初に立ちはだかる壁が輸送モードです。

生鮮食品。冷凍食品。チルド食品。
ドライ(常温輸送)液体輸送、海上輸送に関しては、これらの輸送モードに際し、特殊コンテナ(通称スぺコン)と呼ばれる種類の中から前述した輸送モードに適したコンテナを選択することが出来ます。

まずは、冷凍冷蔵ユニットを搭載した、リーファーコンテナという種類のコンテナです。

これらは、+25℃から-25℃の範囲で温度調整が可能であり、主に冷凍・冷蔵貨物(主に肉・魚介類・果物・野菜などの生鮮食品、フィルム、化成品など)や薬品などの輸送に使用されてます。

最近では、リーファーコンテナをより、野菜や果物輸送に特化させてたコンテナが開発され注目を集めています。それがCAコンテナと呼ばれるものです。

CAコンテナは、温度だけでなく酸素と二酸化炭素濃度を調整し青果物の貯蔵期間を延長させることが出来ます。
航空輸送に比べて時間の要する海上輸送でも鮮度を保持した状態で青果物を輸送出来るソリューションの一つとして、活用が期待されています。

それと、下の画像の一つに液体輸送に適したタンクコンテナというのもあります。
当社のお客様では、メルシャンさんのワインをこちらを利用して輸送しておりました。

リーファーコンテナ

タンクコンテナ

 

しかし、ながらこれらは全てコンテナ単位でのVOLUME に対応しており、小口の小ロットの輸送には対応しておりません。

海上輸送には、小口混載便サービスもございますが、今のところ、常温輸送がほとんどで、冷蔵冷凍での海上混載便を定期的に取扱う混載業者は現在数社に限られており、シンガポール等、ごく一部の仕向地のみのサービスです。

そうなると、航空便での輸送を選択しなければならないわけですが、海上輸送に比べ、航空便は輸送コストも高く、それが商品コストに大きく影響していくわけです。

さらに、食品においては賞味期限の問題が出てきます。
海外のバイヤーは、賞味期限に関して最低1年以上を要望してくることが多く、輸送モードに応じた賞味期限、商品開発が必要になってきます。

航空便においても、ヤマトの国際宅急便や、DHL やFEDEXなどのクーリエ―サービス、EMS(国際郵便)など、形態や輸送モードにつき、それぞれ特色があり、どの輸送モードがもっとも適しているのかの判断が重要です。

その際、輸送について輸出者が負担すべき範囲、簡単に表現すると、海上運賃もしくは、航空運賃をどちらが負担するのか?着払いか?先払いか?
という商品価格に輸送費が含まれているのか否かを、商談、交渉するにあたって決定する必要があり、それが海外と売買契約を締結するにおいて、最も重要な知識の一つです。

それがINCOTERMS (インコタームズ)と呼ばれる貿易条件です。

INCOTREMSとは、国際商業会議所(International Chamber of Commerce通称ICC ) が取り決めた貿易条件に関する国際的な統一ルールです。

是が、まず国際貿易を行う上で最も重要視される項目となります。
海外との商品取引をお考えの方は、こちらを最低限度マストで覚える必要があります。

さて、今回はここまで、次回はINCOTERMSの具体的な内容、および、インコタームズを使った交渉術についてお伝えして行きます。

以上
ルチャリブレFOR THE WORLD

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